交通事故被害者のために弁護士が慰謝料を増額

物損100対0で示談にもかかわらず、人損では10%の過失を主張してきた

質問

こちらが車で優先道路を走っているときに交差点で車と衝突しました。
自分に過失はないと思っており、警察でも過失はゼロだと言われ、物損も100対0で示談しました。
しかし、保険会社は人損になったら10%の過失を主張してきました。許されるのでしょうか?

回答

残念ながら、許されます。

交通事故における過失は、警察や保険会社が決めるものではなく、最終的には裁判所が事故の具体的状況から判断します。実務においては、多数の交通事故を公平かつ画一的に処理するために、事故態様ごとに過失割合が定型化されています。

具体的には、東京地方裁判所民事交通訴訟研究会編の「別冊判例タイムズ16号 民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」をもとに過失割合を認定しています。この認定基準では、多数の事故態様についての基本の過失割合を明確にし、修正要素により、加害者側に過失を加算したり、被害者側に過失を加算するなどして調整を図っています。

加害者側に過失が加算されるのは次のような場合です。

ア 住宅地・商店街における事故
イ 被害者が児童・老人
ウ 歩行者が集団
エ 速度違反・飲酒・合図なしなどの道路交通法違反
オ 著しい過失・重過失

逆に、被害者側に過失が加算されるのは次のような場合です。

ア 夜間
イ 幹線道路(歩行者の場合)
ウ 横断禁止場所の横断
エ 速度違反などの道路交通法違反
オ 著しい過失・重過失

こちらが車で優先道路を走っているときに交差点で車と車が衝突した場合、上記認定基準に照らすと、被害者の基本過失割合は10%となります。いくら優先道路を走っているといっても、車で交差点を通過するときには出てくる車がないか注意する義務があると考えられているのです。ですので、保険会社が人損で主張する10%の過失は不合理なものではありません。

被害者側としては、加害者の過失が加算される上記のような事情がないか検討することとなります。

示談交渉段階では、当事者がどのような過失割合で示談の合意をしようと基本的には問題ありません(保険会社が被害者側を騙してことさら不合理な過失割合を押し付けたとしたら問題となりえますが)。

人損は物損に比して高額となりがちなため、物損は100対0で示談し、高額になる(過失割合が重要となる)人損の示談の話になって初めて保険会社が過失を主張することはよくあることです。

そして、物損については100対0での合意は、あくまで物損についての合意ですので、人損に影響を及ぼしません。保険会社が人損で過失を主張しても何ら違法ではないのです。

付け加えると、上述のように、過失割合は最終的には事故の具体的状況をもとに裁判所が判断することになるので、物損、人損問わず、示談交渉段階で過失割合について当事者間でどのように合意していても、裁判段階で、裁判所が過失を判断するに際し、何ら影響を及ぼしません。>

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