交通事故被害者のために弁護士が慰謝料を増額

親の車に同乗中に事故。保険会社から「好意同乗にあたるから,賠償金を減額する」と言われたが…

質問

親の車に同乗中に事故に遭いました。
保険会社から「好意同乗にあたるから,賠償金を減額する」と言われました。
応じなければなりませんか?

回答

ケースバイケースです。
好意同乗とは,運転者が無償又は好意で同乗させた者が被害者として損害を被った場合に,当該同乗者から運転者又は相手方運転者への損害を制限することができるかという問題です。
例えば,被害者が同乗中に,同乗車両と相手方運転車両とが衝突し,被害者が負傷したという事故で,同乗運転者と相手方運転者の双方に過失が認められる場合が想定されます。

この問題は,被害者から同乗運転者に対する請求と,被害者から相手方運転者に対する請求とで分けて考える必要がありまので,以下ではそれぞれの請求ごとに検討したいと思います。

 

 

1.被害者から同乗運転者に対する請求の場合
裁判実務では,好意同乗の類型を①単なる同乗型,②危険承知型,③危険関与型に分け,このうち危険関与型もしくは危険承知型のときには,過失相殺の適用もしくは類推適用により減額するが,単なる同乗型の場合には,減額しないという扱いがなされています。

すなわち,運転者が飲酒していたなど,事故が発生する危険性が高いことを承知で同乗した場合(危険承知型)や,同乗者がスピードをあおる等無謀な運転を誘発する行為を行った場合(危険関与型)には,好意同乗を理由として賠償金が減額される可能性がありますが,単に同乗していただけの場合には減額されないことになります。
したがって,本件の場合でも,②③に該当する事情があった場合には,好意同乗減額される可能性がありますが,単に同乗していただけでしたら,減額されないといえます。

もっとも,本件のように親子間の損害賠償の場合には,被害者が被保険者と特別な関係にあり対人賠償保険の免責事由に該当しますので,保険会社からは保険金を支払わない旨の主張がなされる可能性が高いです。

2.被害者から相手方運転者に対する請求の場合

最高裁平成9年9月9日判決では,「一般に,好意同乗減額は,あくまで運転者と同乗者との人的つながりを理由とするものであるから,相手方運転者がこれを採用することは許されないと言うべきであり,例外的に次の場合即ち

① 同乗者と運転者との間に夫婦等の「財布の同一性の存する場合」(4宮和夫・「事務管理・不当利得・不正行為下巻632頁)
② 同乗者に帰責事由が認められる場合

にのみ減額が認められるべきである。
判例も下級審のもののみであるが,通常の好意同乗例については,相手方事故車との関係では全く減額を認めていない」としています。
したがって,本件でも,①②の事情が認められない限り,相手方運転者に対する請求も好意同乗減額されません。

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