交通事故被害者のために弁護士が慰謝料を増額

日本で働いていた外国籍の夫が死亡事故に。いくら請求できるでしょうか?

質問

日本で働いていた私のインド人の夫(40歳)が、日本で死亡事故に遭いました。
年収は600万円でしたが、いくら請求できるでしょうか?

回答

日本での就労可能期間に左右されます。
一般に労働が可能とされる67歳までの日本での就労が確実に見込めるのであれば、逸失利益は年収600万円を基礎に計算され、5200万円ほど(被扶養者が一人として)になります。
また、慰謝料も日本人の場合と同様に2800万円前後(一家の支柱として)になることが予想されます。

これに対し、日本での就労が一定期間しか見込めず、その後はインドその他の国へ出国する見込みであれば、逸失利益は、日本での就労期間は日本での収入等を基礎とし、その後は出国先の収入等を基礎として算出されることになります。

慰謝料についても、被害者が日本と比べ低い生活水準の国の外国人の場合、日本人に比べやや低めに算定されることとなります。慰謝料として支払われる金銭がどこで費消されるかによって、実質的価値が大きく異なることから、不公平にならないよう、出国先と日本との賃金水準、生活水準等の経済事情の相違を考慮したうえで決められるのです。

ここにいう日本における就労可能期間は、来日目的、本人の意思、在留資格の有無、在留資格の内容、在留期間、在留期間更新の実績および蓋然性、就労資格の有無、就労の態様等の事実的及び規範的な諸要素を考慮して認定されることとなります(最高裁判例平成9年1月28日)。

たとえば、インド人であっても在留資格が永住者で、日本で育ち、日本で就職し、今後自国に帰る予定など全くなかった人であれば、日本人と同様の逸失利益、慰謝料が認められるでしょう。
これに対し、たとえば在留資格が「技能」で、技術的な指導のため来日している場合、これまでの在留期間の更新歴、インドへ帰国する意思、就労の具体的態様等を考慮して、今後、どのくらい日本で就労可能かを認定し、損害額が算定されることとなります。

仮に、日本での就労があと3年ほどしか見込めず、その後は自国へ帰る高度の蓋然性が認められれば、逸失利益のうち初めの3年分は日本での年収を基礎に算定され、その後の分については、統計などを用いてインドで得られたであろう収入を認定したうえで逸失利益を算定します。

慰謝料についても、インドで費消されることを前提として、インドと日本との賃金水準、生活水準等の経済事情の相違を考慮したうえで決められることになります。
不法滞在者は、日本における滞在及び就労は不安定であることから、事実上はある程度の期間滞在している不法滞在外国人がいることを考慮しても、不法滞在者の就労可能期間を長期間認めることはできないとされています(前掲最高裁判例)。

不法滞在外国人に関しては、特別な事情が認められない限り、日本での就労期間を症状固定日から2年程度と認定するケースが多いようです。

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