示談交渉はどのように進むか
時効
死亡(即死)の場合には、治療行為も後遺障害も発生しません。したがって、死亡によって即時に損害額が確定し、 その損害額について示談交渉が行われてゆくことになります。また、死亡事故においては、死亡によって損害額が確定することから、 その時点から消滅時効が進行します。
具体的には、事故から2年により自賠責保険に対する被害者請求権が時効により消滅し、 事故から3年により加害者らに対する損害賠償請求権が時効により消滅します。加害者がわからないひき逃げ事故の場合には、 加害者が判明した時から加害者らに対する損害賠償請求権が時効により消滅します。ずっと加害者がわからず事故から20年が経過したときは、 それで損害賠償請求権は時効によって消滅してしまいます。
話し合いの始まり
死亡事故の場合には、まず被害者の通夜、葬儀が行われます。加害者が業務上過失致死などで逮捕されていない場合には、加害者が通夜、 葬儀に参列するのは当然ですが、中には参列しない加害者もいます。その場合、 保険会社の担当者が代わって通夜や葬儀に参列する場合もあります。
死亡事故の場合には、被害者が生きている場合に比べ、遺族の悲しみもひとしおです。したがって、保険会社の担当者は、 通夜や葬儀の際にいきなり示談の話を持ち出すようなことはしません。たいていは、 四十九日が終わった時点から具体的な話し合いが始まることになります。
刑事裁判が終わった後で示談交渉に
さて死亡事故の場合には、加害者が業務上過失致死等で逮捕され、起訴されることもあります。したがって、被害者の遺族としては、 この刑事裁判もにらみながら示談交渉を進めることが必要です。というのは、示談が成立すると、一応被害弁償が終わったとみなされ、 刑事裁判における量刑が軽くなるのが通常だからです。このようなこともあり、死亡事故の場合には、 刑事裁判が終わった後で示談交渉に入ることも多くあります。
ただし、加害者側が、量刑を軽くすることを目的として、損害賠償金とは別に、贈与として見舞金の提供を申し出ることがあります。 この場合には、その金額や自分の気持ちなども総合的に考えて、その申し出を受けるかどうか決めることになります。







