交通事故被害者のために弁護士が慰謝料を増額

過失相殺

交通事故の損害賠償で「過失割合」という言葉が保険会社側から主張されることがあります。
交通事故は、加害者側の故意又は過失に基づいて発生するのですから、加害者側に過失があることは当然です。

しかし、追突事故や信号無視、センターラインオーバーなどを除いては、被害者側において、事故の原因を全く作っていないケースというのは少ないと言えましょう。

例えば、 青信号で交差点に進入する際に、反対車線からの右折車がいれば、やはり注意して侵入すべきということになります。 相手が完璧な判断をして右折してくることを信頼して良い、ということにはならないでしょう。

このような場合、 過失割合は、全体を100として、「85対15」とか「70対30」というように表現します。
被害者側に15%とか30% とか過失が認められてしまった場合には、損害賠償金全体から、その過失割合が減額されることになります。

たとえば、 全体の損害額が1,000万円と認められ、過失割合が30%と認定された場合には、被害者は、 加害者に対して700万円しか請求できなくなるのです。
これを過失相殺といいます。

したがって、この過失割合は、 交通事故の損害賠償において、極めて重要な要素となっています。
実務においては、 多数の交通事故を公平に画一的に処理するために、事故態様毎に過失割合が定型化されています。
そして、裁判所も弁護士も保険会社も、 過失割合については、東京地裁民事交通訴訟研究会編の「別冊判例タイムズ16号 民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」 をもとに過失割合を認定しています。

この認定基準では、多数の事故態様について基本の過失割合を明確にし、 修正要素により、加害者側に5~20%程度過失を加算したり、被害者側に5~20%程度過失を加算したりして調整を図っています。
そして、事故の具体的事情により、最終的に適正な過失割合に落ち着くように作成されています。

ちなみに、 加害者側に過失が加算されるのは、次のような場合です。

(1)住宅地・ 商店街における事故
(2)被害者 (歩行者)が児童・老人
(3) 歩行者が集団
(4)速度違反・ 飲酒・合図なしなどの道路交通法違反
(5) 著しい過失・重過失

反対に、 被害者側に過失が加算されるのは、次のような場合です。

(1) 夜間
(2)幹線道路 (歩行者の場合)
(3) 横断禁止場所の横断
(4) 速度違反などの道路交通法違反
(5) 著しい過失・重過失

したがって、 この判例タイムズのどの事故態様にあてはめるか、という事故態様の確定が重要となります。この事故態様については、事故現場の写真や、 自分で作成した図なども使用されますが、最も重視されるのは、警察が作成した実況見分調書です。
これは、 被害者が取り寄せることもできますし、弁護士が取り寄せることもできます。

また、 裁判所から文書送付嘱託によって取り寄せることもできます。
しかし、訴訟を起こしてから取り寄せるのでは、 それだけ時間が無駄ですので、過失割合が争点になりそうな事案においては、訴訟提起前に取り寄せておく方が良いでしょう。
最近では、 被害者が警察などに問い合わせて所在を確認し、自分で取り寄せてから弁護士のところに持っていき、相談するケースも増えています。

交通事故の状況における過失ではなく、事故後の治療過程において、 被害者に過失があり、損害が拡大してしまった場合にも過失相殺の適用があります。
被害者は、交通事故の被害にあい、 傷害を負った場合には、損害を拡大させてはならない注意義務を負担します。
しかし、医師から指示された治療方針に従わず、 それがために傷害が悪化して損害が拡大したような場合には、その拡大した損害部分については、被害者側の負担となります。

なお、 過失相殺は、全損害額から差し引くと言いましたが、細かく言えば、健康保険、厚生年金給付がある場合には、 損害額から先に保険給付額を差し引き、その残額に対し過失相殺をすることになります。

また、 任意保険では、被害者側に過失があれば加害者の保険会社側は必ず過失相殺を主張してきます。

しかし、自賠責保険の場合には、 7割未満の過失は斟酌されず全額が支払われることになりますので覚えておきましょう。
これは、自賠責保険の制度が、 被害者の救済を目的に作られた制度であるからです。

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